クラウド時代のITサービス事業戦略ノート

『事業計画』『戦略策定』『調査レポート』『企画書』など作成する際に使用するフレームワークやメソッド、調査データなどを備忘録的に纏め目次として資料する為の物です。独自の解釈故、他の方には参考になるかは不明ですが、お気づきの点などありましたらご意見頂けますと幸いです。

クラウドマーケティング研究会

「第2回クラウド・マーケティング研究会」開催報告

2013年6月26日(水)、『第2回クラウド・マーケティング研究会』を開催させて頂きました。お陰様で多くのリクエストにより??前回の初回より1カ月程度での開催となります。(第1回の内容はこちらの記事をご覧ください。)ぜひ今後継続して開催して行きたいと思いますのでアドバイスやご意見など頂けますと幸いです。

そして、2回目の今回は『クラウド市場のバリューチェーン分析』というテーマの元、〝パブリック・クラウド(IaaS)〝〝クラウド・マネージドサービス〝〝プライベート・クラウド〝というクラウド市場を構成する3つのモデルにおけるバリューチェーンの作成と分析をワークショップ形式にて実施致しました。前回に引き続き今回も株式会社データホテルのご協力により会場をお貸し頂きました。毎度有難うございます!


バリューチェーン・マネジメントは経営戦略の要素が強いと思いますが、「顧客」「市場」「競合」「自社」など組織や企業、業界をまたいで様々な情報を収集・分析しそれを社内へフィードバックする役割を持つマーケティングに置いては、このバリューチェーンを事前に把握した上でマーケティング活動を実施する事で、効率的な情報収集及び必要な情報を必要なセクションへ的確なフィードバックが出来ると思います。

そして、サービスや企業全体の価値を高める独自のバリューチェーンを生む為の重要なポジションになる(ならなければいけない!)と考えています。(私も修行中ですが)是非自社に持ち帰り継続的に実施してご参加された皆さまの所属する組織がマーケティングに強いサービス、企業と言われるようにして行きましょう!

話が大分大きくなった所で、、(笑)第2回のレポートです!

今回も前回に引き続きましてワークショップ形式にて最終的なアウトプット作成しています。アウトプットはSlideshareをご確認ください。


是非ご覧頂きご意見など頂けますと幸いです。
コメントでも私個人へのDMなどでも構いません。

5人づつで3グループとなり、それぞれのグループで1モデルを作成頂いています。チームは無作為に振り分けをしましたので自社で扱ってないモデルを担当する方もおり新たな気づきなどを得られた様でございます。
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そして、グループワークに没頭し、気づけば21時過ぎ!!約1時間半もやっていました。。なかなか難易度が高かったようです。(というか、、通常はこの短時間で出来るものではない。)その後、グループワークで作成しましたバリューチェーンモデルとKFSを分析しグループの代表者の方にプレゼンを頂きます。やはり皆さま今回のグループワークでは悩むところが多かったのか?プレゼン後のディスカッションも様々な質問やご意見が飛び交いました。
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DSC_1053特にプライベート・クラウドについては意見が纏まりませんでしたので、この場を借りて内容を纏めさせて頂こうと思います。

プライベート・クラウドは今後成長してゆく市場とはいえ、現段階ではまだまだ浸透しておらず以下のポイントが議論の対象となりました。

・まだまだ定義があいまい
・利用価値が不明(そこまでの必要な顧客がそんなにいるのか?)
・パブリッククラウドとの差別化が不明

という上で今後プライベート・クラウドを検討して行く上ではまずは以下の事項が必要という事になりました。

・ターゲットを明確した上でのサービス設計
・パブリッククラウドとの明確な差別化
・自社の強みを出せるポイントを明確にする。

補足ですが私が考えるプライベート・クラウドの差別化としては以下だと思っています。

・レイテンシー
・データ保護/セキュリティ
・ガバナンス(自社責任の確保)
・コスト

どこまでを求めるかによりますが、レイテンシーが事業に大きなインパクトを与えるサービスに置いて、高いパフォーマンスを発揮するには自社で構築した環境にてリソースプールを必要な時に必要な所に割り当てを行う事が出来る事が良い場合があります。

また、コストの観点からもパブリック・クラウドにてハイパフォーマンスのインスタンスで高いIOPSのプランを選択するとかなり高額になる場合が多く(そもそもプランが無い場合もある)、自社で構築した方がコストを抑えられる
場合もあります。また、データ保護の観点からも自社にて多重化したDRや管理体制を構築した方が強固となる事もあり、ガバナンスの観点でも責任転嫁を許されないような組織の場合には全てより自己管理範囲の広い環境が必要とされます。

というようにポイントは多々あるとは思いますが、どちらが良いか?という議論になると難しく、私としてはお客様の要求により使い分ける、もしくは機能ごとに分けるハイブリッド的な利用方法になるのではないかと思っています。

という事で終了後の懇親会も楽しく開催致しました!お勉強した後のお酒はウマイ!!さぁ、3回目は何にしましょうかね。。また自分探しの旅が始まります。
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レッドハット(Redhat)クラウド戦略の軌跡(2013)

先週(2013年6月)に開催されたRed Hat Summit 2013において、VMWareやCitrixへ対抗するクラウド戦略を発表したRedhatですがここまで来る道のりは決して順風満帆という事はなく、様々な道を通ってここまで来たという印象です。そこでこれまでのRedhatのチャレンジの道のりを時系列で纏めてみました。(※間違っているところがあったら済みません。)

色々思うところはありますが、色々言い過ぎるとアレ(笑)なので、今回は時系列を明記するだけに留めておきます。どのように捉えるかはご覧になった皆さまの判断にお任せします。

■KVM(仮想化基盤ツール)
2008/9  KVM開発のQumranet社買収 Xenから「KVM」への移行を宣言
2009/9  仮想化ハイパーバイザー「KVM」をRed Hat Enterprise Linux(RHEL) 5.4へ搭載
2009/11 「Red Hat Enterprise Virtualization for Servers」商用化
2010/5 「Red Hat Enterprise Virtualization Manager」オープンソース化を宣言
2011/11 「Red Hat Enterprise Virtualization Manager3.0」をβリリース
2012/1  「Red Hat Enterprise Virtualization Manager3.0」よりオープンソース化

■CloudForms(クラウド管理ツール)
2009/9  クラウドの相互運用性を確保するためのプロジェクト「Deltacloud」を発表
2010/5 「Deltacloud」Apacheへ寄贈、オープンソース化
2011/5  「CloudForms」(Deltacloud商用版)発表
2012/6  「CloudForms」提供開始
2012/8  「Apache Deltacloud 1.0」をリリース
2012/12  仮想サーバ管理、自動化ソフト開発のManageIQを買収。CloudFormsへの統合を発表

■OpenShift(PaaSプラットフォーム)
2011/5  「OpenShift」を発表
2012/5  「OpenShiftオープンソース版「OpenShift Origin」を発表
2013/6  「OpenShift Online」を北米で提供開始

■クラウドストレージ
2011/10  オープンソース分散ストレージ「GlusterFS」を開発するGlusterの買収を発表。Redhatによりオープンソースコミュニティは継続
2012/4  Glusterを統合した「Red Hat Storage 2.0」ベータを発表
2012/7  GlusterFSの商用版「Red Hat Storage Server 2.0」リリース

■クラウド基盤
2010/6   IaaS/PaaS実装・管理ソリューション「Red Hat Cloud Foundation」発表
2012/4   OpenStack プロジェクトに参加(プラチナメンバー)
2012/9 「RedHat OpenStack Enterprise Edition」ンのプレビューバージョンを発表
2013/4  OpenStackコミュニティバージョンのディストリビューション「RDO」、「RedHat OpenStack Enterprise Edition」の早期導入プログラム版を公開
2013/6  「Red Hat OpenStack」を発表
2013/6  「RHEL」と「Red Hat OpenStack」をセットにした「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」を発表
2013/6  「RHEL」「Red Hat OpenStack」「RHEV」「Red Hat CloudForms」をバンドルした「Red Hat Cloud Infrastructure(RHCI)」発表

いや~、一言でいうと、、よく諦めずにやり抜きましたね!
 
やはり2011年の下期からOpenStackに照準を定め、方針転換を決め、それから2012年上期までの急激な動きは凄まじい。。そして技術陣もわずか1年ちょっとでOpenstackのNO.1コミッターにまでなってしまうという、、ここまでドラスティックに推進で来るチームワークはすごいですね。(参考記事:「OpenStackでコンピュータ、ストレージ、ネットワークを統合」、Red Hat CTOが強調)これからの動きと、そして他の勢力が更にどのように対抗して行くのか?見逃せませんね。

INTEROP TOKYO 2013レポート

今年で20回名の節目を迎えたINTEROP、私がインターネット業界で働くようになって13~14年ですから、それよりずっと以前のクラウドも無い、スマートフォンも無い、まさにインターネット黎明期から開催されてきたイベントです。

そして、私も機会があればふらっと立ち寄らせて頂いていますが、このイベントはWIDEやJPIX、そして参加企業の皆さまが日本のインターネット技術及びビジネスの発展の為に、それぞれの技術を持ち寄り、披露し、新たなビジョンを提示し創造して行く場として、販促というよりはお披露目という色が強く実利に直結するような場では無い、まさに今でいう所の日本のインターネット業界を中心とするエコシステムの上で成り立っているイベントというイメージを持っています。

それはまさに実行委員長の村井純氏の仰っている、

〝Interop Tokyoの場が「今」の挑戦への成果を披露することに加えて次の10年、20年先も見据えた「新しいインターネット」「新しい市場」を議論する場、体験できる場となり、そして参加者すべての新たな扉を開く場になることを楽しみにしています。″

という言葉に集約されているなぁ~と改めて思い、20年という期間開催されてきた皆さまに心から尊敬の念を贈りたいと思います。

そして、2013年のテーマは、『More Clouds, More Ways, More Innovations』との事。
今回、私も半日しか拝見する事が出来ませんでしたので、出展各社がどの程度、このテーマに沿って、この先の10年、20年を見据えた展示をしているか?(ちょっとイジワルですかね。。)という視点で駆け足で見てみました。全部をしっかり見たわけではございませんが、印象に残った展示のみピックアップしたいと思います。

まずは、NOCのshow.net、Juniperのブースをふらっと徘徊。しばらくコアネットワークの世界から遠ざかっていた私としてはイーサネット・ファブリックの40GbEが普通に実用化されているというか...既に辺り前になり、もはや100GbEもリリース間近という状況にネットワークの技術革新のスピードに改めて驚かされました。。(以下写真はNOCブースと、JuniperのEX9800シリーズ。)まさにMore Innovation!
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次はネットワークの巨人、CISCO。展示自体は少し抑えめ?な印象でしたが、今回の大きな潮流でもあるSDNでCisco Oneを全面に推しつつも40GbE、100GbE対応機器ももちろんラインナップ。将来的な取り組みとして、Cisco1240CGRでのM2Mのデモ(写真下)や、ナビタイムのナビアプリとシスコの構築するWifi設備とを連動させてある女性を探し出すアイドルを探せ!というイベントを開催するなど、未来を感じさせる取り組みもされていて、さすがという感じがしました。
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そして、今回のテーマである『More Clouds, More Ways, More Innovations』を最も体現していたのはデータホテルでは無いでしょうか?端末の性能に依存せずクラウド環境でどこでもオンラインゲームを楽しむ事が出来るプラットフォーム「CLOUD GAMING PLATFORM」やデータセンター環境や利用機器の使用をオープンにし、共有うしようというFacebookの提唱する取り組みでデータホテルも参加する「Open Compute Project」の発表など、今後本格的に実用化進めて行くサービスや取り組みをお披露目するなどまさにテーマに合致した展示をされていました。
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それから今回の最大の目玉は、いよいよ実用化されてきたOpenFlowを使った各社のSDNソリューション。その中でもOpenFlowにいち早く取り組んでいるNECさんのProgrammableFlow、UNIVERGE PFシリーズは既にVer.5.0となり実環境での実績を積まれているようですね。その他の各社もOpenFlow、OpenStackという組み合わせでソリューション展開されており、今後の活発な動きを実感しました。
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また、今回の商用サービスとして私自身が興味を持ったものとしては、OpneFlow×Openstackという流れの中で、CloudStackとの連携実績をご案内されていたストラトスフィア社のSDNソリューション(もちろんOpenStackでも可能)と、Stingrayのリバーベッド社が提供するWAN高速化ソリューションSteelheadなどはビジネスで活用すると面白いと思いました。

尚、今回徘徊させて頂きましたブースは以下です。(順不同)
・データホテル
・リバーベッドテクノロジー
・ミドクラ
・システムシステムズ
・日本フルハーフ
・ブロケード
・富士通
・日商エレクトロニクス
・日本HP
・アンラボ
・ファーウェイ
・FLUKE
・マクニカ
・ジュニパーネットワークス
・アラクサラネットワークス
・ビットリーブ
・NEC
・Zabbix
・バリオセキュア
・ロジックベイン
・ストラトスフィア
・A10ネットワークス
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INTEROPはどちらかと言うとコアに近いネットワーク屋さんが多く、More Cloudsと言ってもNW寄りのOpen Flowなどが中心で、いわゆる現在のクラウドビジネスを牽引しているIaaSやPaaS、SasSなどは少なく、AWS、Google、Salesforce、Azure、VMWare、Citrix、Redhatなどなど、国内ですと、IIJ、ニフティ、IDCFなどが出展されていないのは個人的にちょっと寂しいなぁ~という印象でしたが、少し収穫もあったので今後の10年を見据えてビジネスに行かせるように検討して行きたいと思います。

IDC Japan 国内クラウドサービス向けITサービス市場予測(2013)

IDC Japanより2013年版の「国内クラウドサービス向けITサービス市場予測」がリリースされましたのでプレスリリースの文面と私の活動(体験?)より今後の流れを考察してみました。

国内クラウドサービス向けITサービス市場 2012年の実績と2013年~2017年の予測

国内クラウドサービス向けITサービス市場 サービスセグメント別支出額予測、2012年~2017年
Notes:
●プロフェショナルサービス: クラウドサービスの導入/利用に関わるITコンサルティング、SI(システム構築/開発)、カスタムアプリケーション開発/保守など
●マネージドサービス: クラウドサービスの運用管理を実行/支援するサービス
●サポートサービス: クラウドサービスの導入/利用時に提供されるIT教育およびサポートサービス(ハードウェア/ソフトウェア製品の保守も含む)
●包括型アウトソーシング契約内で提供されるクラウドサービス向けITサービスは、明確に区分できるものだけを市場規模に参入

Source: IDC Japan, 5/2013
 
記事の詳細は、IDC Japanのプレスリリースをご参照ください。
ここから私が読み取った内容は以下です。(あくまでも個人の見解です。)

・クラウドプロバイダー各社はサポートサービスまで自社提供範囲を広げると予想。
・マネージドサービスの市場規模はパブリッククラウド向けが中心と予想。
・マネージドサービスは自動化、効率化により、コストがかからない仕組みが進んでいるためプロフェッショナルサービス程、大きな市場にはならないと予想
・プロフェッショナルサービスの市場はプライベートクラウド向けが中心と予想。エンタープライズのクラウド需要により益々増大すると考えられる

この点から直近では以下のような具体的な動きが出てくると思われます。というかもうそうなっていますね。。

・クラウドプロバイダ各社もサポートサービスやマネージドサービスなど自社の自社事業領域を広げる動きが始まる。
・パブリッククラウド向けは、自動化や効率化をサポートするツールやサービスが続々リリースされどんどん活発になる。
・エンタープライズでのパブリッククラウドやプライベートクラウドの需要が更に高くなり大手Sierが市場参入を強化する。

いかがでしょうか?
これらはまさに今直面している事だと思いますが、市場の動きが非常に活発ですので、各社の同行や顧客ニーズなど常に注意を向けてすぐにアクションを取れる準備をしていないと取り残されてしまいますよね。。

プレスリリースのコメントでも以下のように記載してあります。

『クラウドサービスはITの効率化を著しく促進します。ユーザー企業におけるIT支出が、IT製品の購入からホスティングなどのITサービスの利用といった変化による影響を除外すると、クラウドサービスは既存ICT領域における国内ITサービス市場を縮小に導きます。また、クラウドサービスは、サービスベンダーのベストプラクティスを活用することが重要であり、同活用を容易とする特徴を持っています。したがって、サービスベンダーの事業規模に関わりなく、強いベンダーは「より強く」、特徴を持たないベンダーは急速に競争力を失い淘汰の危機を迎えることになります。「サービスベンダーは、現在のクラウド関連の事業規模が限定的であったとしても、クラウドに注力することが重要である」と、IDC Japan ITサービスのリサーチマネージャーである松本 聡は述べています。』

その通りですね。クラウドによりIT市場バリューチェーンは大きく変わって来ておりますのでこれまで大手のSIerなどが提供してきたようなサービスが盤石とは言えず、私どもの様な零細企業でも独自の『特徴』を持ったサービスをタイミングよくリリース出来れば勝機はあるという事になりますね。

『クラウド・マーケティング研究会』第2回の6/26(水)開催のご案内

2013年6月26日(水)19時~@データホテルにて、
クラウド・マーケティング研究会 第2回開催します!


ご登録はこちらよりお願いします。
http://www.street-academy.com/myclass/478

2013年5月23日に第1回を開催しました『クラウド・マーケティング研究会』の第2回の開催です。おもにIaaS、PaaSなどのクラウドのインフラビジネスに携わるマーケティング・営業の方々が結集し、今後のクラウド市場をより安定した永続的なものにする為、マーケティング能力の向上と情報発信を目的として開始致しました。


そして鉄は熱いうちに打て!という事で早速第2回を開催したいと思います。
初めての方も2回目の方もぜひお待ちしています!!
※第1回ご参加の方は必ず出席お願いします(笑) 

第2回のテーマ(予定)
「クラウド市場のバリューチェーン分析」
- バリューチェーンについて(セッション) ※講師募集!
- クラウド業界のバリューチェーンモデル/フロー作成(ワークショップ)
・パブリッククラウド/プライベートクラウド/マネージドサービスなどに分けて実施
※この後のSWOT分析やVRIO分析などは是非自社に持ち帰って実施してください!

セッションの講師をやりたい方お待ちしています!
テーマで取り上げて欲しいネタがある方はリクエストください!

情報収集や交流するだけでなく、しっかりアウトプットを出すことで、それを活用及び認知頂きユーザーニーズの把握、商品やサービスの開発と販売に役立てて頂ければと存じます。第1回はクラウド市場に沢山ある市場レポートなどを洗い出し、ワークショップにてランキングを作成しました。多くの方々との協働や意見交換をしながら、新たな発見や、気付き、そして交流の場となる事を願っています。

時間があれば打ち上げもやりたいと思いますので気軽にご参加ください! 

リクエストやご質問などございましたらコメント頂けますと幸いです。 

パブリッククラウド(IaaS)の選定指標(2013)

『クラウドファースト』(システム構築の際にパブリッククラウドを第一選択肢として考えなさいという事らしい)という言葉がバズ的に広がりつつある昨今ですが、本当に自社システムがパブリッククラウドの利用に適しているのか?どのようなクラウドサービスを利用すれば良いのか?など、まだまだ不明な点が多いと思います。そこで今回は、パブリッククラウドでも主にIaaSを中心としてクラウドの種類(定義)と選定に付いての指標を纏めてみました。

まず、クラウドの定義を確認したいと思います。今回はIDC Japanで作成しているクラウド定義を参考に少しアレンジさせて頂きました。(IDC Japanのクラウド関連レポート一覧

【クラウドの定義】
IDCが定義するクラウドサービスとは、ネットワークを介してリアルタイムに、ITを「サービス(as a Service[アプリケーション、開発/実装環境、ITインフラ])として」、提供/利用する事である。重要な概念は、プール化されたリソースから必要に応じて、容易かつすぐに「サービス」利用する事である。

IDCのクラウドサービスは、以下の8つの要素を全て満たすものである。

1.Shared,standard service: 標準化されたサービスを共同利用
2.Solution-packaged: 容易かつすぐに利用可能
3.Self-service: 利用プロセスは簡易であり、ユーザーがサービスを自主管理
4.Elastic scaling: サービスは細分化され、動的かつ柔軟に拡張/縮小が可能
5.Use-based pricing: サービス利用量を計測し、可視化された料金体系
6.Accessible via the internet/IP: 安価かつ容易なネットワークからアクセス可能
7.Standard UI technologies: 特別なクライアント環境を必要としない
8.Published service interface/API: システム間連携/開発用APIが公開


【クラウドの種別(IaaS)】
IDCの定義範囲を元に少しアレンジしてました。(今回はコミュニティクラウドを範囲外としました。)
                            
種別 プラベートクラウド パブリッククラウド
環境 Managed Private Cloud Hosted Private Cloud
サービス On-Premises Private Cloud Dedicated Private Cloud Servides(物理占有) Virtual Private Cloud Services(論理占有) Basic Public Cloud Services
配備場所 ユーザー ベンダー ベンダー ベンダー
リソース所有 ユーザー ベンダー ベンダー ベンダー
リソース利用
(ハイパーバイザー)
占有 占有 共有 共有
Privacy&QoS 柔軟 標準/柔軟 標準+α(VPN) 標準
運用主体 ユーザー ベンダー ベンダー ベンダー

ここでは、私の方からどのクラウドサービスがどれに当てはまるかは明言しません。皆さまがご選定、リストアップされたクラウドサービスが上記に該当するかどうかはご判断にお任せします。

【選定指標】
クラウド選定の指標作成にあたりましては、TISさんのクラウド診断コンサルティングの『Cloud×Vision』で使用されている選定指標が良く出来ていたので、自分で行っている内容に合わせて説明の補足と項目を追加などアレンジしてみました。

上記までの定義を確認した上で、以下指標を元に自社システムの評価を行い、自社サービスがどのクラウドサービスが適しているのかを確認してみてください。尚、これは指標であって得点が高いほど良いというものではございません。得点が高いほどプライベート寄りになるように作っておりますので全保有システムとして総合的に見ると恐らく得点が高くなると思います。クラウドサービスではオンプレミスとの接続や他のクラウドサービスとの連携なども可能となっていますので、システムを全て単一環境に統合する必要はないと考えています。むしろそれではクラウドの良さを消してしまう可能性がありますので、システムをサービスや機能ごとに細分化した上で評価を実施し、それに合わせて利用サービスを分類する事をお勧め致します。
 
■クラウド利用時の選定指標
番号 項目 内容 評価(5段階)
1 保全性・機密性 対象となるサーバに重要なデータが存在している。ミッションクリティカルなシステムか?
保存場所、ポリシーは?(DR、BCPなどがある)
5
2 アプリケーション 使用しているアプリケーションのライセンス形態はクラウド(仮想サーバ)に対応しているか?
(Core単位、ノード単位など) また、クラウド(仮想サーバ)での動作保証や稼働実績はあるか?
5
3 移行・既存連携 データ量はどの程度か?単体で機能するサーバか?他のシステムとの連携があるか? 5
4 可用性 複数のサーバでバランシングやHAなどを行っているか?どのようなスケール方法(アップorアウト)で可用性が向上するシステムか? 5
5 システム・サーバ特性 スケールアウト方式のシステム(WEB、APなど)か、スケールアップ(DBなど)か?サーバ毎の増設方法はどのようになるか?セキュリティグループはどうか? 5
6 拡張性 現在のシステムは安定フェーズか?(スタートアップなど拡大フェーズではない)
予期せぬトラフィックの上昇(バースト)やピークが頻繁に発生(利用幅の上下が大きい)し、状況に応じてサーバやネットワークの増加が必要か?
5
7 保守性 定常運用時のメンテナンス業務は沢山あるか?(ルーチン業務)
サーバの正常稼働が保証されれば良い?それ以外の要件があるかなど。(デプロイや報告業務など)
5
8 性能・リソース 各システム・サーバのリソース利用状況の把握が必要か?
監視システムを導入してデータの取得をしているか?(自社?他社?)
5
9 信頼性 システムの最大許容停止時間(MTPD)、復旧時間(RTO)、復旧時点(RPO)、復旧レベル(RLO)データ保全性などの要求内容のレベルはどの程度か?
例1) RPO=0秒: 「損壊する直前までに記録したデータを復旧しなければならない」という意味
例2) RPO=1日: 「損壊する1日前までを記録したデータを復旧しなければならない」という意味
例3) RPO=1週間: 「損壊する1週間前までを記録したデータを復旧しなければならない」という意味
5
10 運用管理 自社で運用業務は可能か?自社にて24時間対応が可能か? 5
11 障害対応 障害対応の体制はあるか?または必要性の有無(24時間)。ある場合は自社か他社委託か? 5
12 対応速度 サーバの増設や設定変更など瞬時に出来る必要がある。 5
13 ビジネス コアビジネスを支えるシステムで長期的に利用継続するシステムであるか?(ビジネスサイクルが短期間でシステム依存が高いシステムではない。) 5
14 コスト コストの定常化(固定)が必要か?規模や利用状況に応じた変動を許容出来るか?クレジット決済は可能か? 5

いかがでしょうか?先にも申しましたがクラウドサービスはAPIがオープンに提供され、他のシステムとの連携が可能なサービスですので、サービスや機能ごとに複数のクラウド環境を使い分けする事でより大きな効果を発揮する場合もございます。今回の選定指標は検討における第一段階でございますので、これらを元にして方針の決定や要件定義、利用(移行)計画の策定というステップに入る事になります。指標などはもちろん自社に合わせて変更して頂くのが良いと思いますので是非参考にして頂き、まずは自社に合わせた評価指標の作成と評価の実施をしてみてはいかがでしょうか?

また、今回色々参考にさせて頂きましたIDCジャパン様、TIS様有難うございます!大変参考になりました。もし表現に誤りなどございましたら修正致しますのでコメント等頂けますと幸いです。
 

パブリッククラウドにおけるサポートの重要性

現在のパブリッククラウド(IaaS)を見ると、バリューチェーンの中でサポート(特にトラブル発生時)の重要性は、これまで以上に高まっており、場合によってはサービスの存続にまで影響を及ぼすものと考えています。クラウド市場のバリューチェーンを考える上で重要だと考え、以前(1年半前)私が会社のBlogに掲載した記事を転載致します。

尚、記事をご覧の際には以下をご注意ください。

※2012年2月6日に執筆した記事ですでの現在の状況ではございません。
※執筆当時に公開されている情報を元にした個人的な見解でございます。
※掲載しているURLやリンク先などアクセス出来ない場合がありますがご容赦ください。

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こんにちは、フォースクーナ株式会社の竹田です。
以前"クラウドプロバイダー選定のポイント【事業責任者編Vol.1】"の記事の中で、3つのポイントを上げさせて頂きました。その中の2番目に以下の項目を上げさせて頂いています。
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【2】技術サポートや顧客サポートのスピードと柔軟な対応をしてくれる事
 
IaaSを利用する場合、ハードやネットワークは全てプロバイダ側の管理となり、物理サーバと違い、ハードウェアレベルまでこちらで調査する事は出来ません。という事は、万が一の場合にも、自分達ではどうにもできない事になりますので、クラウド上で提供するサービスのSLAやサポートの基準はクラウドプロバイダの対応次第で変わってしまうという事になります。
 
通常IaaSのSLAはシステムの稼働性の部分のみになりますが、ビジネス視点で考えた場合には、サポートの返答やレポートの提出などの時間などについてもSLAの提供が望まれます。
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そして昨今、大手クラウドプロバイダーで大規模障害が多発しています。
もちろんクラウドに限らずシステムにおいては障害は起こるものですがクラウドの場合、複数の企業様にて同時に影響が及びますので被害が広範囲になること、またその際に対応はプロバイダー側に依存されますので、プロバイダーがいかに迅速に適切な対応をしていただけるのか重要になってきます。そこで今回は昨年実際に発生したいくつか障害の際、プロバイダー各社から出ている公式情報を元に対応の比較をしてみたいと思います。
※あくまでも公開されている情報を元にした個人的な見解でございます。
 
【1】Amazon Web Services(AWS) EC2
 
・障害時間:2011年4月21日16:47~4月22日4:04(約11時間)※日本時間
 
世界最大級のパブリッククラウド、AWS EC2のUS-Eastにて昨年4月、約11時間に及ぶ大規模な障害が発生。企業におけるパブリッククラウドの導入が本格化しつつある状況での障害という事もあり、日本のユーザーにも大きな影響が及びました。障害の内容等は省きますが障害発生~報告、復旧~報告までの時間及び対応は以下となります。
 
【概略】
・発生~第一報までの経過時間 : 54分
・復旧~復旧報告までの経過時間: 26分
 
①障害発生 2011/4/21 16:47(PDT:2011/4/21 0:47)
②第一報 2011/4/21 17:41(PDT:2011/4/21 1:41)※Service Health Dashboardにて配信
③復旧 2011/4/21 28:04(PDT:2011/4/21 12:04)
④復旧報告 2011/4/21 28:30(PDT:2011/4/21 12:30)
 
※Service Health Dashboardからの経過報告の履歴はこちらを参照しました。
(http://technohidelic.posterous.com/aws-service-health-dashboard-apr-21-2011)
※AWSにて発表している発生および復旧時間は以下ページを参照致しました。
http://aws.amazon.com/jp/messages/65648/
 
第一報に1時間近く掛っており初動の遅さは懸念されますが、その後の進捗の報告は細かく共有されていると感じます。またDiscussion Forumsなどでも本件の対応についてフォローされているようで、サポートの観点からは概ね適切な対処をされているのではないかと思いました。そしてその後約1週間ほどで調査レポートを発表し、(http://aws.amazon.com/jp/messages/65648/)対策やSLAへの反映に関しても迅速に報告されています。対策にはコミュニケーションの強化を上げており、初動の遅れや経過説明の徹底など、このトラブルにより改めて判明した課題への改善も明確にされており安心できる対応だと感じました。
 
ユーザー側としては、システムが停止するようなトラブルはとても不安で眠れる状況ではありません。そのような状況では、なぜそれが起き、今どのような対応をしてくれていて、いつ復旧するのか?を逐次共有する事で多少は不安も和らぐものです。そいった意味でもAWSのサポートはユーザー心理を理解した対応をされているのではないかと感じました。
 
【2】NTTPCコミュニケーションズ CLOUD9
 
・障害時間:2011年5月8日00:00頃~5月16日週(復旧日程は不明)
 
日本最大級のデータセンターおよびサーバホスティングサービスを提供しているNTTPCコミュニケーションズにて提供していたクラウドサービスにおいて5日以上にわたる(復旧が不明なため)大規模障害が発生。8か月以上経過した現在もサービス復旧の目途が立っていないという状況。本件における対応は以下のようになっています。
 
【概略】
・発生~第一報までの経過時間 : 不明
・復旧~復旧報告までの経過時間: 不明
(※2012年2月時点で私の調査した公式情報からは読み取れませんでした。)
 
①障害発生 2011/5/8 00:00頃
②第一報  不明 進捗の最初が、2011/5/8 07:20となっている。。
③復旧見込報告 2011/5/13 20:00
④復旧報告 2011/5/16の週 ※詳細は不明
 
※NTTPCより発表している発生および復旧時間は以下ページを参照しました。
http://web.arena.ne.jp/cgi-bin/cloud9/news.cgi?target=20110508021253
 
8か月を経過した2012年2月現在でもサービス停止中の様子です。(http://web.arena.ne.jp/cloud9/)以下は、ホームページへの掲載内容となっています。
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2011年5月8日(日)発生の障害について、お詫び申し上げます。
WebARENA CLOUD9については、サービス品質の確認ができるまで、サービスの提供を中止いたします。
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概略をご覧頂いてお分かりかと思いますが、公表されているデータでは不明な点が多く発生時間、復旧時間など正確な日時がわかりません。障害発生中の進捗報告に関しましても当日の営業時間こそ2~3時間おきに追記をされていますが、翌9日からは報告頻度が鈍くなり10日以降は1日1回、そして追記がされない日もあります。また普及見込みも度々延期となり当初見込みの『5月9日11時頃』より見込み時間が過ぎた9日15:25に『5月12日10時頃』への変更がアナウンスされてます。その後も変更になっていますが変更後の復旧見込みについての公式でのアナウンスはされていません。また、障害の原因や復旧作業内容についての報告もなく非常に不安にさせる内容だと感じました。
 
その後も原因調査や対策なども公式のレポートは公開されていないので不明です。この障害により本サービスを停止してしまった事からも、この辺りはもはや闇の中という所でしょうか。日本のトッププロバイダである同社としてはあまりにもずさんな対応で最終的にサービス停止という所からもサポートだけでなく、サービス自体の計画性や品質の考え方へも疑問を持たざるを得ない残念な結果となっています。
 
【3】さくらのクラウド
 
・障害時間:2011年12月20日10:20~19:00(約8.5時間)
 ※12月9日~24日の間にも断続的に数回の障害が発生
 
業界最高水準の低価という戦略で、国内で先行するクラウドプロバイダーから一足遅れで満を持して開始したさくらのクラウド。しかし、開始より約1か月にて大規模な障害が発生長期間にわたり不安定な状況が継続しサービスの信頼性を著しく低下させる事となり、スタートからいばらの道となってしまいました。その対応は以下となります。
 
【概略】
・発生~第一報までの経過時間 : 不明
・復旧~復旧報告までの経過時間: 不明
(2012年2月時点で私の調査した公式情報からは読み取れませんでした。)
 
①障害発生 2011/12/20 10:20
②第一報  不明 追記1が2011/12/20 11:00となっている。。
③復旧見込報告 2011/12/20 17:25
④復旧報告 2011/12/20 19:00
 
※さくらインターネットより発表している発生および復旧時間は以下ページを参照しました。
-さくらインターネット>サポートサイト>メンテナンス・障害情報
http://support.sakura.ad.jp/mainte/newsentry.php?id=6468
-さくらのクラウドに関するお知らせ
http://cloud.sakura.ad.jp/news/sakurainfo/newsentry.php?id=603
-さくらインターネット>サービスサイト>お知らせ
http://www.sakura.ad.jp/news/sakurainfo/newsentry.php?id=604
-さくらインターネット>サポートサイト>メンテナンス・障害情報
http://support.sakura.ad.jp/mainte/newsentry.php?id=6406
 
この調査をする中でまず私が感じたのが情報が一元化されておらず情報があちこちから出ていて一体どこを見れば良いのか分からないという事、それ故に責任の所在が分かりにくいという点がありました。トラブルの際の情報の窓口は一元化し担当部署が責任を持って対応に当たるのが通常かと思います。障害当日の復旧までの経過報告も8時間半の間に追記が復旧報告を入れて3度と非常に少なく大変な不安を感じます。その後の調査報告に関しましても10日後の12月31日に簡単な経過報告が出ておりますが根本原因の解明には至っておらずさらに2週間後の1月13日に原因と対策の詳細が報告され1月27日までの間に対策が実行されたようです。ここまで1か月以上が経過しています。。
 
ここではサービスの品質には言及しませんが、同社の社運をかけた一大プロジェクトで開始1か月は一番モチベーションが高い時期でもあると思います。その時期に迎えた危機に対する対応にしてはいささか迫力に欠けるものがあり、今後サービスを継続していく上で不安を感じる内容なのではないでしょうか。また、サービスインまでは活発であったtwitterやBlogなどから情報が出ていない事も少々不安が残ると感じました。
 
以上、昨年発生したパブリッククラウドにおける大規模な障害の事例を上げさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?あくまでも公開情報を元にした私個人の見解でございますのでどうぞご容赦いただけますと幸いです。もし事実と反する事がございましたらお申し付けください。
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「第1回クラウド・マーケティング研究会」開催報告

2013年5月23日、『第1回クラウド・マーケティング研究会』 クラウド事業の最前線でご活躍されている営業・マーケティング系の方を中心に約20名にご参加頂き無事開催する事が出来ました。開催にあたりましては、株式会社データホテルのご協力頂き、会場や設備、飲み物のご提供を頂きました。そして社長自ら打ち上げの幹事(笑)まで買って出て頂き多大なご協力を頂き有意義な時間を過ごすことが出来ました。有難うございます!

オープニングセッション
まずは第1回という事で、私の方から本会の趣旨に付いてご説明させて頂きました。主に現在のクラウド市場に置いて、今後の市場のフェーズではよりお客様のニーズを把握し、市場の変化に合わせて最適なソリューションの提案が必要があり、その為にはマーケティングの重要性が高まる為、エンジニアの方々のようにマーケティングや営業セクションでも横のつながりを持ち市場全体を盛り上げて行きましょうというお話をさせて頂きました。内容は資料をご確認ください。


第1回のテーマとワークショップ(グループワーク)

そして、今回1回目のテーマであるクラウド市場データの種類(分類)とそのデータのランキングをワークショップで皆で実施しました。『ガーベージ・イン・ガベージアウト』(ゴミを入れれば、ゴミが出てくる)と言わるるようにインプットする情報はとても大切で、これを効率的に行う為に分類とランキングをしました。詳細は資料にも纏めさせて頂いています。隠れた良いデータなど嬉しい発見も出来、意外と面白い内容になったのではないかと思います。


ワークショップ風景

今回の参加者は、クラウドでもIaaS関係の事業を展開されているプロバイダの方が中心となりました。普段はコンペティターとして最前線で凌ぎを削っている??方々も同じチームとなり、テーマの研究を真剣にやりつつ、なかなかお話する機会の無いビジネスの話などもしながらコミュニケーションを深めていたようです。私としては、この会が今後どのような価値を生み出して行くのか?不安から期待に変わって行く時間でした。
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プレゼンタイム

各チーム(4チーム)から代表者を選出いただき成果をプレゼンして頂きました。みなさん素晴らしいプレゼン!分析結果もそうですが、さすが国内クラウドを最前線の現場で引っ張っている方々、プレゼンはお手の物ですね。このような機会をどんどん増やしてアプトプットの質も、プレゼン能力もこの会のメンバーで高めて行きたいですね。
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という事で、無事に第1回終了!
今後のテーマもまだまだありますので、是非、定期的に開催したいと思います。
ちなみに今後考えているテーマは以下です。次は何にしようか。。この他のテーマでも良いのでリクエストお待ちしています!また、是非自分がやる!という立候補も大歓迎ですのでお申し出ください。

【今後のテーマ】
・クラウド市場の実態調査
・クラウド利用の実態調査
・クラウドサービスの実態分類
・クラウドサービスの構造(バリューチェーン)分析
・クラウドサービスのエコシステム分析
・クラウドサービス各社の戦略の分析
・クラウドサービスの今後の展望
・クラウドサービスの不祥事(障害)実態調査
・他のインフラ産業の生い立ち

打ち上げ
そして、データホテルの嶋田社長も合流というか、幹事??をしていただき15名で打ち上げへ~!見事な幹事っぷりに打ち上げ会場でしばらく数名の方に社長と気付かれてなかった事は内緒です。(笑)
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何はともあれ第1回の本会も打ち上げも盛り上がり、次回開催のご要望も多く頂きましたので、是非早い段階で第2回の開催をさせて頂き、継続活動にして行きたいと思いますので、暖かいご声援とご協力お願い致します!第1回ご参加の方はもちろん、ご参加頂ける方は是非ご検討お願い致します。

クラウド市場データ各種(2013年)※リンク入り

市場分析などで良く使用するデータ元のリストです。
※クラウド市場データのリンク入りバージョンです。

【リサーチ会社 市場分析系】

【コンサルティング会社 利用動向系】
・IDCジャパン:『国内クラウドサービス市場 ベンダーのビジネス動向分析』 

【業界団体 業界動向系】 

クラウド市場のライフサイクル

プロダクト・ライフサイクルを現在のクラウド市場にあてはめて考えてみました。これも主観的なためご覧になられた方との認識に相違があるかもしれませんが、その辺りはご容赦ください。

【クラウド市場のライフサイクル】

図1

















これまでのクラウド市場は、エンジニア(DevOPS)の皆さまが牽引し作り上げてきた事は言うまでもありません。オープンなコミュニティを中心に沢山の技術を生み出し、それを使える形に広く公開し沢山のサービスを作ってきて頂きました。私どもマーケティング部門はそれらを活用させていただきながら商品を作りビジネス展開させて頂いております。

さて、図のご説明をさせて頂きます。
まず現在の位置づけですが、現在は成長期の後半あたり、図のメインプレイヤーがちょうど「エンジニア」「企画・プリSE」「営業・マーケティング」が重なっている辺りにあるのではないかと考えております。(このクラウドマーケティング研究会の様なものが立ち上がってきた事がその証拠でしょうか?ww)

これまでは、AWSやGoogle、Salesforceなどがクラウド基盤を活用した様々なプロダクトを作り、世の中に出してきました。これまでの段階では〝解る人〝や〝使える人〝が使う「モノ」でした。そして各社は技術イノベーションをより加速すべくモノ作りに自社資源を集中させ、この「モノ」を使ってサービス作り「コト」として提供する事は、利用者自身や得意分野を持った外部のパートナーに委ね、パートナーのネットワークやユーザーグループなどのエコシステムを作る事で「コト」として発展させる事に成功していると考えています。

日本でもAWSのパートナーの会社様を中心にAWSという「モノ」AWSを使う為のノウハウという「コト」として発展させている素晴らしい取り組みである「AWS-CloudDesign Pattern」というものがございますので是非ご覧ください。

そして、これからですが、もちろん技術革新はこれからも続くかとは思いますがもちろんビジネスですので、これまでの莫大な投資をしっかり収益に変えて行くフェーズは必ず来ます。その為にはメインプレイヤーを販売部門に移行し売上、利益ともに今以上に上げて行く必要があるという事になります。これからは販売部門を強化し、より多くの方々へ認知・理解していただき、安心・信頼を勝ち取る為の取り組みが重要になります。AWSが技術者の認定試験を開始したり、日本でも国内事業者が集まってクラウドセキュリティ推進協議会が発足したりなどその流れの一つと考えて良いかと考えています。

それから市場には必ず遅かれ、早かれ程度の差こそあれ衰退期が訪れます。その時にはより安定した収益基盤や、企業としての財務基盤などが重要になるフェーズが訪れます。クラウド市場もまだまだ成長段階、これから皆さまが向かう方向を定め、クラウド市場でどのようなビジネスを展開されるのかビジョンや戦略を考えるタイミングに来ているのでないでしょうか。

各社の今後の取り組みが益々楽しみですね!

クラウドビジネス系ネット媒体の纏め

私が良く見ているクラウド系ビジネス情報掲載サイトの一覧です。

Agile Cat — in the cloud
ASCIIクラウド 
CIO 
ソフトバンク ビジネス+IT 

以上です。(これだけかいっ!)

『クラウドマーケティング研究会』始めました。

これまでエンジニアの方々を中心に発展してきたクラウドサービスですが、今後、更なる発展を目指し、より沢山の方々に認めて頂き、安心してご利用頂くには、私共マーケティング担当もエンジニアに負けじと向上し、情報発信して行く事が必要と考え「クラウドマーケティング研究会」なるものを立ち上げました。

まずは実験的にゆるめのスタートとなりますが内容は以下Slideshareをご確認ください。


今後、以下のテーマにて本研究会からアウトプット(質は未知数)をして行きたいと思います。

【今後扱ってゆくテーマ】
・クラウド市場の実態調査
・クラウド利用の実態調査
・クラウドサービスの実態分類
・クラウドサービスの構造(バリューチェーン)分析
・クラウドサービスのエコシステム分析
・クラウドサービス各社の戦略の分析
・クラウドサービスの今後の展望
・クラウドサービスの不祥事(障害)実態調査
・他のインフラ産業の生い立ち

尚、第1回目は以下のクラウド関連の企業、団体よりご参加表明を頂いております。 

・IIJ GIO
・IDCフロンティア
・JAWS-UG(AWSユーザーグループ)
・さくらインターネット
・データホテル
・ニフティ クラウド
・atLINK

ご興味ある方は是非ご参加ください!
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